公文書の翻訳: No.1 は戸籍謄本

直近250件ほどの公的文書の翻訳の依頼案件について統計をとってみました。
結果は以下のとおり。文書は全部で 78 種類もありました。

公的文書の翻訳の依頼目的は様々ですが、主なものを挙げると、外国人との結婚・離婚、海外の大学への留学、海外の医療機関への就職(思いのほか多い!)、海外への移住申請(カナダが一番多い)、海外での会社や支店の設立、お子様のビザ取得関連といったところです。

ここには明示的には出てきませんが、卒業証明書・卒業証書の翻訳依頼をされてくるのも、実は相当数が医師の方々です。お医者さんの海外との交流は、江戸や明治の時代から日本の近代化に欠かせないものだったことは言うまでもありませんが、今も同様にこうした方々が日本を支える大きな力になっているに違いないと、こんなちょっとした統計値からも垣間見ることができます。

ところでちと話はそれますが、つい最近、地方の某国立大学出の医師の方が英国の病院に務めることになり、そのための卒業証明書等の翻訳依頼を受けました。その際に大学が発行した英語の卒業証明書を参考に送って頂きました。そこには授与した学位が「学士(医学)」とあります。英語版を見ると、”Degree Received: DOCTOR OF MEDICINE” とあったので、とりあえず、これを参考に同じ英語を使おうとして、ふと思い出しました。たしか英国では “Doctor of Medicine” と言えば医学博士号(Ph.D) だったのでは、と。念のため確認すると、英国では医学士の訳語としては、BMBS、つまり “Bachelor of Medicine and Bachelor of Surgery” であることを確認できました。

依頼者に確認すると、「当大学から英国の病院にいくのは自分が初めてで、今まではすべて米国でした。きっとそのせいでしょう。ご提案の英国式の用語でお願いします」、ということになりました。近年、英国は海外からの人材の受け入れに非常に慎重で、ちょっとした書類のミスで申請が却下になることが多い、と聞いています。

閑話休題

海外の大学に留学するには高額の費用がかかるため、留学先の大学から扶養者の所得証明の類が要求されることがあり、そうした公文書の翻訳依頼も度々入ります。(因みに筆者も子供が4人いて、学費の支払いには四苦八苦してきました。全員に海外留学などされたら、たまったものではありませんが、日本の未来と子供の将来を考えれば、老骨にむち打ってガンバルしかありませぬ!)。

海外に出て行く人もいる一方で、海外の学校を卒業して日本の大学に入ろうとする若者や、海外の大学を卒業しバイリンガルとして日本に戻ってきて日本の会社に就職しようとする若者も存在します。近年こういう若者に対する企業側の需要はかなり強くなっているようです。以前、米国にいる妹があずかっていた日本人の留学生は、米国に来た当初は英語がまったく話せず、どうなるのかと相当心配していましたが、まもなくオレゴン州立大学を卒業するところまで来ました。昨年の夏休みにはアラスカのサーモン処理場に一ヶ月丸々泊まり込みでアルバイトなどし、すっかり米国生活に溶け込んでいたとのことでした。すでに、卒業後は関西方面にある某会社に就職が内定しているとか。

相手先の国別順位

書類の提出先の国の順位も見てみましょう。相手国はやはり米国がダントツです。英国が案外多いのも目を引きます。カナダの人気も高く、特に移住に関連しては日本人からだけでなく、日本に在住する中東系の人たちからの問い合わせも多くあります。暑い中東の人たちが、寒いカナダの地でコミニュティを形成している様子が面白い。




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