海外の医大卒業者が日本の医師免許を取得へ

すこし前になりますが、今年7月の初め、英国の医大の卒業証書や医大のカリキュラム等の日本語訳+翻訳公証の依頼がありました。外国の医大を卒業して医師になった日本人が日本で医師免許をとろうという、ちょっと珍しいケース (?) です。海外の医大や病院に出て行こうとする日本の医師の方から「医師免許証」の翻訳+翻訳公証の依頼はよくありますが、この依頼は初めてのケースでした。

翻訳した書類は都合12種類ほどで、内訳は、大学医学部の卒業証書、大学での成績証明書、医学部の科目履修時間、英国の医師会のメンバーシップ、大学病院の施設の現況を説明する書類、大学病院の診療科リスト、英国医療法の抜粋、大学からの成績証明書に関するレター、英国の公証人作成の公正証書、外務省のアポスティーユ、英国での医師登録証などでした。これらは、厚生労働省の以下の「医師・歯科医師国家試験受験資格認定について」というウェブページに提出書類の要件として記載されているものです。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/10/tp1005-1.html

この中に、書類作成上の注意として以下のような記載があります。

(7)〜(12) については、提出書類と日本語訳両方を、公的な機関(当該国の大使館、領事館、外務省等)において真実である旨の確認を受け、その証明を併せて提出すること。
(注意)当該国の大使館、領事館という記載につきましては、外国に所在する日本国の大使館及び領事館ではありませんのでご注意願います。

なんだか今ひとつ舌足らずな指示ではっきりしません。依頼者本人が厚生労働省医政局医事課試験免許室に問い合わせをしたのですが、要領を得ない返事で困っています、とのことでした。そこでいつもの公証人にこの厚生労働省の指示の内容を伝えて相談したところ、英国の公証人に全書類の公証書類を揃えてもらい、それを含めて書類全体の日本語訳を日本の公証人が公証するということしかありませんね、ということで落ち着きました。

厚生労働省への提出期限は21日水曜日でしたが、あれやこれやで結局、全部の書類が揃ったのは7月17日の日曜日。18日月曜日の夕方にはなんとか書類を完成させて依頼者に最終確認をお願いし、連休明けの19日火曜日の午前中に公証役場で公証を終え、翌日午前10時必着で宅配に手配を完了しました。20日水曜日に予定通り依頼人の手元に配達されたことを確認してとりあえず一息つきました。翌日、依頼人から、書類を無事に提出し受理された、との連絡をいただき安堵した次第です。

依頼人は7/18の帰国直前まで書類の準備に忙殺されたようで、こちらも期日までに翻訳を終えて公証もできるかどうかヒヤヒヤものでした。たまにこういう慌ただしい仕事があります。

なお、依頼人はこのあと、「日本語診療能力調査」というのを今月か来月に受けて国家試験受験資格認定をもらってから、来年2月頃に医師国家試験を受験することになるようです。すべてクリアして、バリバリ活躍できる日がくるよう祈っています。

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